@network Cisco・アライド実機で学ぶ > Cisco実機で学ぶ(CCNP) > BGP(近隣関係の形成)

 Rakuten
@network Cisco・アライド実機で学ぶ
◆BGP(近隣関係の形成)

※動作確認は、Cisco2500、Cisco1720、Cisco1721、Cisco2611、Cisco2650、Cisco3620シリーズのルータ、Catalyst2900、Catalyst2950シリーズのスイッチなどで確認しています。コマンド、出力結果、動作は、機種、IOSのバージョンで異なる場合があります。

◆BGP(近隣関係の形成)

 BGPでは、まず、近接関係(ピア関係)を形成してから、通信を行うようになっています。

 近隣のBGPスピーカーとピア関係を形成するために、BGPスピーカーは、TCPのポート番号179を使って相互にセッションを張ります。

※BGPが動作しているルータをBGPスピーカーと呼びます。

 BGPスピーカーは、近接関係を結ぶために、以下の6つの状態を通過してピア関係を結びます。

 下の図は、簡単に状態の遷移を表したものです。

図:近接ルータのネゴシエーション

 Establishedの状態にると全てのBGPスピーカーとのネゴシエーションが完了し、ルーティング情報を交換するようになります。

 それでは、それぞれの状態を簡単に説明します。詳しい内容については、以下の参考書などの専門書を参考にしてみて下さい。

BGP参考書
BGP―TCP/IP Cisco BGP‐4コマンド BGPリソースの詳解 第2版


●ネゴシエーションの6つの状態

状態 説明
Idle状態 BGPセッション開始時の状態。
Connection状態 TCPコネクションの待ち状態。
Active状態 ピアを張るBGPスピーカーとセッションを開始しようとしている状態。
OpenSent状態 リモートBGPスピーカーからのOPENメッセージを待っている状態。
OpenConfirm状態 リモートBGPスピーカーからのKEEPALIVEメッセージを待っている状態。
Established状態 全てのBGPスピーカーとのネゴシエーションが完了した状態。


 BGPスピーカーは、UPDATEメッセージやKEEPALIVEメッセージを送受信して、近接ルータの生存確認を行います。決められたホールド時間内にメッセージを受け取らなかった場合、近接ルータをdeadとみなします。

UPDATEメッセージやKEEPALIVEメッセージを受け取るとホールド時間は、0にリセットされます。


●BGPでやり取りされるメッセージ

BGPでやり取りされるメッセージには、以下のものがあります。

状態 説明
OPENメッセージ TCPのセッションが形成されると送信されるメッセージ。OpenSent状態では、OPENメッセージ受信を待ちます。
KEEPALIVEメッセージ ピア間の接続の存在を確認するためのメッセージ
UPDATEメッセージ BGPのルーティング情報が入ったアップデート情報
NOTIFICATIONメッセージ エラーを通知するメッセージ。

 ちなみに、ホールド時間を0に設定することもできます。0に設定するとKEEPALIVEメッセージが送信されなくなり、常にコネクションが確立された状態になります。

 BGPで通信を行うには、ピアの形成が必要です。どのルータとピア関係を結ぶのかをコマンドで指定してゆくことになります。BGPの基本設定に関しては、次の「BGP(基本設定 その1)」で紹介します。



<ネットワーク資格の練習問題に挑戦>
CCNA練習問題に挑戦!(650問)
Network+練習問題に挑戦!(393問)
テクニカルエンジニア(ネットワーク)試験
◆Cisco実機で学ぶ(CCNAルータ編)

ルータの概要・基本操作・設定1 (17項目)
ルータの概要・基本操作・設定3 (22項目)
IGRP・EIGRPの設定 (18項目)
アクセスリスト・ACLの設定 (14項目)
NAT・DHCPの設定 (8項目)
ルータの概要・基本操作・設定2 (17項目)
RIPv1・RIPv2の設定 (14項目)
OSPFの設定・デフォルトルートの伝播(16項目)
WANの設定 (10項目)
◆Cisco実機で学ぶ(CCNAスイッチ編)

スイッチの基本操作・設定 (14項目)
VTP・スパニングツリーの設定 (12項目)
MACアドレスの管理・VLANの設定 (12項目)

◆アライドテレシス実機で学ぶ

基本操作・設定 (11項目)
OSPFの設定 (9項目)
ポリシールーティング・VRRPなど (12項目)
VLAN・マルチホーミング・RIPの設定 (10項目)
STP・ポートトランキングなど (14項目)
<関連コンテンツ>
◆Cisco実機で学ぶ(CCNP)

BGPとは
BGP(基本設定 その1)
BGP(基本設定 iBGP・eBGP確認 その3)
BGP(基本設定 iBGPの設定 その5)
BGP(基本設定 iBGPの設定 その7)
BGP(基本設定 ループバックでピア その9)
BGP(基本設定 iBGPとIGP その11)
BGP(経路決定プロセスの確認 その1)
BGP(同期化とは)
BGP(同期化の設定 その2)
BGP(eBGPマルチホップ その2)
BGPルートの生成(IGPから再配送 その1)
BGPルートの生成(経路集約 その1)
BGPルートの生成(経路集約 その3)
iBGPで学習した経路は他のiBGPへ流さない
BGP(ルートリフレクションとは)
BGP(ルートリフレクションの確認)
BGP(複数のルートリフレクタの設定)
BGP(コンフェデレーションとは)
BGP(コンフェデレーションの確認 その1)
BGP(コミュニティとは)
BGP(コミュニティの確認)
BGP(バックドア その1)
BGP(バックドア その3)
BGP(ピアグループの設定 その1)
BGP(ピアグループの確認)
BGP(Local Preferenceの設定 その1)
BGP(Local Preferenceの確認)
BGP(MED属性の設定 その1)
BGP(MED属性の確認)
BGP(AS_PATH属性 その1)
BGP(AS_PATH属性 その3)
BGP(AS_PATHフィルタ・filter-list その2)
BGP(配布リスト・distribute-list その1)
BGP(配布リスト・distribute-list その3)
BGP(PREFIXフィルタ その2)
BGP(近隣関係の形成)
BGP(基本設定 ベストパスの確認 その2)
BGP(基本設定 next-hop-self その4)
BGP(基本設定 iBGPの設定 その6)
BGP(基本設定 ループバックでピア その8)
BGP(基本設定 iBGPとIGP その10)
BGP(経路決定プロセス)
BGP(経路決定プロセスの確認 その2)
BGP(同期化の設定 その1)
BGP(eBGPマルチホップ その1)
BGPルートの生成(networkコマンド)
BGPルートの生成(IGPから再配送 その2)
BGPルートの生成(経路集約 その2)
BGPルートの生成(経路集約 その4)
BGP(iBGPはフルメッシュでピアを張る)
BGP(ルートリフレクションの設定)
BGP(複数のルートリフレクタ)
BGP(複数のルートリフレクタの確認)
BGP(コンフェデレーションの設定)
BGP(コンフェデレーションの確認 その2)
BGP(コミュニティの設定)
BGP(ORIGINアトリビュート)
BGP(バックドア その2)
BGP(ピアグループとは)
BGP(ピアグループの設定 その2)
BGP(Local Preference属性とは)
BGP(Local Preferenceの設定 その2)
BGP(MED属性とは)
BGP(MED属性の設定 その2)
BGP(帯域幅・bandwidthを設定する)
BGP(AS_PATH属性 その2)
BGP(AS_PATHフィルタ・filter-list その1)
BGP(AS_PATHフィルタ・filter-list その3)
BGP(配布リスト・distribute-list その2)
BGP(PREFIXフィルタ その1)
BGP(PREFIXフィルタ その3)
<関連メニュー>
CCNA実機で学ぶ
CCNP実機で学ぶ
アライドテレシス実機で学ぶ
TCP/IP入門・無料ネットワークツール

Copyright(c)2006- @network Cisco・アライド実機で学ぶ All rights reserved.