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◆マルチエリアOSPF(標準エリア設定)

※動作確認は、Cisco2500、Cisco1720、Cisco1721、Cisco2611、Cisco2650、Cisco3620シリーズのルータ、Catalyst2900、Catalyst2950シリーズのスイッチなどで確認しています。コマンド、出力結果、動作は、機種、IOSのバージョンで異なる場合があります。
 資格取得が就職、転職、派遣に有利なのは確かですが、「資格=即戦力」とは言えません。実機を操作して資格取得と同時に就職・転職・派遣後に求められるエンジニア(仕事・ジョブ・ワークの達人)としての即戦力を養いましょう。

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◆マルチエリアOSPF(標準エリア設定)

ここで、使用するネットワークは、「マルチエリアOSPF(マルチエリア構成例)」で構築したものを使います。

使用するネットワークは、以下の通りです。


ルータの設定こちらで紹介しています。 → 「マルチエリアOSPF(マルチエリア構成例)


◆標準エリアの設定

標準エリアの指定は、特に必要ありません。エリアの種類の指定を行わなければ、標準エリアに指定されます。

Router_Fのルーティングテーブルを確認してみます。

●Router_Fのルーティングテーブル
Gateway of last resort is not set

     192.168.33.0/32 is subnetted, 1 subnets
O IA    192.168.33.1 [110/1573] via 172.21.0.1, 00:03:21, Ethernet0
     192.168.34.0/32 is subnetted, 1 subnets
O IA    192.168.34.1 [110/1573] via 172.21.0.1, 00:03:10, Ethernet0
     192.168.35.0/32 is subnetted, 1 subnets
O IA    192.168.35.1 [110/1573] via 172.21.0.1, 00:02:51, Ethernet0
     192.168.36.0/32 is subnetted, 1 subnets
O IA    192.168.36.1 [110/1573] via 172.21.0.1, 00:02:32, Ethernet0
O E2 192.168.1.0/24 [110/100] via 172.21.0.1, 00:03:51, Ethernet0
O E2 192.168.2.0/24 [110/100] via 172.21.0.1, 00:03:51, Ethernet0
O E2 192.168.3.0/24 [110/100] via 172.21.0.1, 00:03:51, Ethernet0
O E2 192.168.4.0/24 [110/100] via 172.21.0.1, 00:03:51, Ethernet0
O IA 172.20.0.0/16 [110/1572] via 172.21.0.1, 00:03:51, Ethernet0
C    172.21.0.0/16 is directly connected, Ethernet0
O E2 172.17.0.0/16 [110/100] via 172.21.0.1, 00:03:51, Ethernet0
O IA 172.18.0.0/16 [110/3144] via 172.21.0.1, 00:03:55, Ethernet0
O IA 172.19.0.0/16 [110/1582] via 172.21.0.1, 00:03:55, Ethernet0

ネットワーク構成図の全てのルートが表示されます。これは、全てのLSAを受信しているからです。

ちなみに、「IA」は、他のエリア、「E2」は、外部ネットワークのルートであることを表しています。

 Rotuer_FでLSDBを表示してみます。LSDBを表示して、データベース内にある情報を把握するには、「show ip ospf database」コマンドを使用します。

Router#show ip ospf database

●Rotuer_Fのトポロジデータベース
Router_F#show ip ospf database

       OSPF Router with ID (172.21.0.2) (Process ID 1)


                Router Link States (Area 1) ← LSAタイプ1

Link ID         ADV Router      Age    Seq#       Checksum Link count
172.21.0.1      172.21.0.1      55     0x80000006 0xC86F   1
172.21.0.2      172.21.0.2      32     0x80000003 0xC96F   1

                Net Link States (Area 1) ← LSAタイプ2

Link ID         ADV Router      Age    Seq#       Checksum
172.21.0.2      172.21.0.2      32     0x80000002 0xCE7C

                Summary Net Link States (Area 1) ← LSAタイプ3

Link ID         ADV Router      Age    Seq#       Checksum
172.18.0.0      172.21.0.1      39     0x80000002 0xE5AA
172.19.0.0      172.21.0.1      39     0x80000004 0x9A13
172.20.0.0      172.21.0.1      39     0x80000002 0x2E8A
192.168.33.1    172.21.0.1      39     0x80000002 0xC527

                Summary ASB Link States (Area 1) ← LSAタイプ4

Link ID         ADV Router      Age    Seq#       Checksum
172.18.0.1      172.21.0.1      39     0x80000002 0xCDC0

                AS External Link States ← LSAタイプ5

Link ID         ADV Router      Age    Seq#       Checksum Tag
172.17.0.0      172.18.0.1      1790   0x80000003 0xCC04   0
192.168.1.0     172.18.0.1      1795   0x80000001 0xA580   0
192.168.2.0     172.18.0.1      1795   0x80000001 0x9A8A   0
192.168.3.0     172.18.0.1      1795   0x80000001 0x8F94   0
192.168.4.0     172.18.0.1      1795   0x80000001 0x849E   0

 標準エリアでは、全てのLSAが通知されます。上の出力から分かるように、LSAタイプ1〜LSAタイプ5までが表示されています。

 LSAタイプ7がありませんが、LSAタイプ7は、NSSAエリア内のASBRによって生成され、NSSAエリア内だけに通知されるLSAです。

 ここで使用したネットワークは、NSSAは、ありませんので、LSAタイプ7は存在しません。また、NSSAに接続していたとしても、LSAタイプ7は、NSSAエリア内だけに通知されるLSAなので、標準エリアには流れません。


次の「マルチエリアOSPF(スタブエリア設定)」では、スタブエリアの設定例を紹介します。



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