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◆ARPキャッシュがクリアされる理由
※動作確認は、Cisco2500、Cisco1720、Cisco1721、Cisco2611、Cisco2650、Cisco3620シリーズのルータ、Catalyst2900、Catalyst2950シリーズのスイッチなどで確認しています。コマンド、出力結果、動作は、機種、IOSのバージョンで異なる場合があります。
ここで紹介している内容は、自サイトの別コンテンツをCCNA試験用として、そのまま、もしくは、修正して転載している部分があります。また、CCNA試験用にアレンジしている部分もあります。
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◆ARPキャッシュがクリアされる理由
ARPテーブル内には、今までの通信で学習したことをキャッシュしています。
このキャッシュは、定期的にリフレッシュされるので、しばらく通信がない場合は、ARPテーブル上のエントリーから削除されるようになっています。
ここでは、なぜ、このような仕組みになっているのかを説明してゆきます。
例えば、下のネットワーク構成を見て下さい。このネットワークは、DHCPサーバによって各コンピュータにIPアドレスを割り当てています。
コンピュータAは、各コンピュータとの次のARPテーブルを持っています。
IPアドレス |
MACアドレス |
192.168.1.2 |
00:17:42:5B:33:02 |
192.168.1.3 |
00:17:42:5B:33:03 |
192.168.1.4 |
00:17:42:5B:33:04 |
192.168.1.5 |
00:17:42:5B:33:05 |
192.168.1.10 |
00:17:42:5B:33:0A |
一度学習したARPテーブルが、もしも更新されないとしたらどうでしょうか?
例えば、コンピュータDとコンピュータEが再起動して、新しいIPアドレスが割り当てられました。
その結果、
コンピュータDのIPアドレスが、「192.168.1.4」から、「192.168.1.5」に
コンピュータEのIPアドレスが、「192.168.1.5」から、「192.168.1.4」に
変わった場合を考えてみます。
ARPテーブルが更新されない場合、IPアドレスとMACアドレスの組み合わせにに矛盾が生じてきます。つまり、整合性が保てなくなるのです。
コンピュータAは、コンピュータDとコンピュータEとの通信で、正しいIPアドレスとMACアドレスの組み合わせを指定して、通信することができないので、通信が失敗してしまいます。
ARPテーブルは、下のように変更されなければ、なりません。
IPアドレス |
MACアドレス |
192.168.1.2 |
00:17:42:5B:33:02 |
192.168.1.3 |
00:17:42:5B:33:03 |
192.168.1.4 |
00:17:42:5B:33:05 |
192.168.1.5 |
00:17:42:5B:33:04 |
192.168.1.10 |
00:17:42:5B:33:0A |
その為に、ARPテーブルは、定期的にリフレッシュ(テーブル上からクリア)されることで、整合性を保つようにしているのです。
Ciscoルータの場合は、このARPキャッシュの時間は、デフォルトで、14,400 秒(4 時間)と長めに設定されています。ルータなので、接続する隣接機器のIPアドレスが頻繁に変わることはないので、妥当と言えるかもしれません。
次の「ルータを超える機器とのARP」では、ルータを超える位置に存在する端末との通信におけるARPの動作について説明してゆきます。
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<関連コンテンツ>
・ARPとは
・ARPの仕組み
・ARP要求・ARP応答(その1)
・ARP要求・ARP応答(その2)
・ARP要求・ARP応答の中身
・ARPテーブルの確認 その1
・ARPテーブルの確認 その2(show arp)
・ARPキャッシュがクリアされる理由
・ルータを超える機器とのARP
・RARPとは
・Proxy ARP(その1)
・Proxy ARP(その2)
・Proxy ARP(その3)
・Proxy ARP(その4)
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