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◆QoS・パケットの識別(その2)

※動作確認は、YAMAHA RTX1100ルータで確認しています。コマンド、出力結果、動作は、機種、ファームウェアのバージョンで異なる場合があります。
 資格取得が就職、転職、派遣に有利なのは確かですが、「資格=即戦力」とは言えません。実機を操作して資格取得と同時に就職・転職・派遣後に求められるエンジニア(仕事・ジョブ・ワークの達人)としての即戦力を養いましょう。



◆QoS・パケットの識別(その2)

ルータで行われるQoSのパケットの識別には、主に「IPアドレス」「TCP,UDPのポート番号」が使用されます。

しかし、この方法に問題がないわけでありません。

 「IPアドレス」だけの情報で識別を行うと、DHCPによりIPアドレスの払い出しを受けている端末を確実に識別することはできません。

 また、「TCP,UDPのポート番号」だけの情報で識別を行うとアプリケーションを識別することができますが、ポート番号が動的に変わるアプリケーションの場合、確実に識別することはできません。

 それでは、「VLANタグ」や「IPヘッダ内のTOSフィールド」で、この問題を解決できるのかというと、そういう訳でもありません。

 VLANタグ内の優先度を示す3ビットのフィールドは、スイッチやIP電話機のトラフィックを識別する場合が多く、端末のパケットを識別に使用することはありません。

 「IPヘッダ内のTOSフィールド」の8ビットの内、上位3ビットが優先度を表すIPプレシデンスで、値は10進数で0〜7までを指定することができます。値が大きいほど優先度が高いことを表しますが、ここに書き込まれる優先度があてにならないのです。


 あくまでも、送信する端末の自己申告にすぎないので、自分のパケット(自分のアプリケーション)は、優先順位が高いのだと、優先度の高い値を設定されてしまえば、それまでです。

 それでは、端末側から書き込まれて送られてくるTOSフィールドの優先度を信用しないでルータ側で書き換えて、優先度を管理、制御できればよさそうですね。

 これを実現するには、管理するネットワーク全体のルータで一貫した優先度管理が必要です。こっちのルータだと優先度が高いのに、次のルータだと優先度が低く評価さることがあるようだと、QoSが成り立ちません。

 このように、パケットの識別は完全ではありません。しかし、大半の通信はIPアドレスとポート番号の組み合わせでパケットを識別することができるので、QoSを導入することで一定の効果は見込めます。

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