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◆スパニングツリー設定6(UplinkFast)

※動作確認は、Cisco2500、Cisco1710、Cisco1720、Cisco1721、Cisco2611、Cisco2650、Cisco3620シリーズのルータ、Catalyst2900、Catalyst2950シリーズのスイッチなどで確認しています。コマンド、出力結果、動作は、機種、IOSのバージョンで異なる場合があります。
 資格取得が就職、転職、派遣に有利なのは確かですが、「資格=即戦力」とは言えません。実機を操作して資格取得と同時に就職・転職・派遣後に求められるエンジニア(仕事・ジョブ・ワークの達人)としての即戦力を養いましょう。



◆スパニングツリー設定6(UplinkFast)

ネットワーク構成は、「スパニングツリー設定4(スイッチ3台構成)」で構築したものと同じものを使用します。

各スイッチを配線し、電源をいれてしばらく待つと、以下のように各スイッチは収束します。


 スパニングツリープロトコルは、任意のポートをブロック状態にすることで、物理的なループ構成をなくし、障害時には、再計算を行い、ブロッキング状態にあるポートをフォワーディング状態に移行することで迂回経路が確保できるという利点をもっています。

上のネットワーク構成では、Switch_C上の「f0/2」のポートがブロッキング状態になっています。

そこで

Switch_Aの「f0/2」ポートにつなげているケーブルを抜きます。

つまり、Switch_A ⇔ Switch_C 間のリンクをダウンさせます。

 すると、Switch_Cの「f0/1」ポートは、直ぐにダウンしますが、「f0/2」は、橙色(ブロッキング)から緑色(フォワーディング)になかなか変わりません。


しばらくの間、ずっと待ちます。すると「f0/2」ポートのLEDランプは、橙色から緑色に変わります。


最終的には、下の図のように収束します。


 IEEE802.1Dでは、下のように5つの状態を移行するので、最大で50秒(20秒+15秒+15秒)の通信断が発生します。

・Disabled(無効)
 ↓(ポートは管理上シャットダウンされています)
・Blocking
 ↓(最大経過時間20秒)
・Listening
 ↓(転送遅延15秒)
・Learning
 ↓(転送遅延15秒)
・Forwarding

ネットワークの変化に対してコンバージするのにかなりの時間がかかってしまいます。

スパニングツリープロトコルには、IEEE802.1DとIEEE802.1Wという複数の種類が存在します。

 IEEE802.1Wは、通称、RSTP(ラピッドスパニングツリープロトコル)と呼ばれていますが、こちらだとわずか数秒でコンバージします。

IEEE802.1DでもUplinkFast機能を使えば、コンバージェンス時間をを短縮することができます。


UplinkFastの設定

UplinkFastを設定するには、グローバル設定モードで、「spanning-tree uplinkfast」コマンドを設定します。

 UplinkFast機能は、Cisco独自の機能で、ブロッキング状態にあるポートを直ぐにフォワーディング状態にします。UplinkFast機能を使うと障害から数秒でコンバージェンスします。

Switch(config)#spanning-tree uplinkfast

 各スイッチに、UplinkFastの設定を行います。ネットワークの構成を元に戻すために、外しておいたSwitch_Aの「f0/2」ポートにケーブルを再び差し込みます。

そして、しばらく待った後

Switch_Aの「f0/2」ポートにつなげているケーブルを抜きます。

、Switch_A ⇔ Switch_C 間のリンクをダウンさせます。

 すると、ブロッキング状態であるSwitch_Cの「f0/2」ポートは、橙色(ブロッキング)から緑色(フォワーディング)に直ぐに変わります。


ほんの数秒足らずで、Switch_Cの「f0/2」ポートのLEDランプは、緑色に変わります。


 この、UplinkFastは、トラフィックの集中するバックボーンに接続するコアスイッチに接続するスイッチで設定します。

スパニングツリー設定5(PortFast)」 ← 前項 | 次項 → 「RSTP(ラピッドスパニングツリープロトコル)その1





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