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◆DHCPの設定(その1)
※動作確認は、YAMAHA RTX1000ルータで確認しています。コマンド、出力結果、動作は、機種、ファームウェアのバージョンで異なる場合があります。
資格取得が就職、転職、派遣に有利なのは確かですが、「資格=即戦力」とは言えません。実機を操作して資格取得と同時に就職・転職・派遣後に求められるエンジニア(仕事・ジョブ・ワークの達人)としての即戦力を養いましょう。
◆DHCPの設定(その1)
YAMAHAルータには、DHCPサーバ機能、DHCPリレーエージェント機能、DHCPクライアント機能を実装しています。これらDHCP機能を利用することで、ネットワーク環境の設定を自動化できます。
DHCPサーバ機能、DHCPリレーエージェント機能、DHCPクライアント機能については、「」〜「」で説明しています。そちらを参考にして下さい。
ルータが、DHCPサーバとして機能させるのか、DHCPリレーエージェントとして機能させるのか、あるいは、どちらも機能させないかは「dhcp service」コマンドで指定します。
現在ルータに設定設定されてるDHCPサーバ機能の設定は、「show status dhcp」コマンドにより知ることができます。また、DHCP
クライアント機能により、設定されている内容は、「show status dhcpc」コマンドにより知ることができます。
DHCPサーバ機能では、DHCPクライアントからの「DHCP Discover」要求を受けて、IPアドレスの割り当てや、サブネットマスク、デフォルトゲートウェイのIPアドレス、DNS サーバのIPアドレス等の情報を提供します。
それでは、DHCPサーバ機能を設定するコマンドを紹介してゆきます。
◆DHCPの動作の設定
DHCPサーバとして機能させるのか、DHCPリレーエージェントとして機能させるのか、あるいは、どちらも機能させないかを指定するには、「dhcp service」コマンドで設定します。
※DHCPリレーエージェント機能使用時には、NAT機能を使用することはできません。
# dhcp service <type>
[設定値及び初期値]
●type
[設定値] :
設定値 |
説明 |
server |
DHCP サーバーとして機能させる。 |
relay |
DHCP リレーエージェントとして機能させる。 |
◆DHCP スコープの定義
DHCPサーバとして割り当てるIPアドレスのスコープを設定するコマンドは以下の通りです。除外するIPアドレスは複数指定することができます。また、リース期間は、無期限を指定できるほか、DHCPクライアントから要求があった場合の許容最大リース期間を指定できます。
IPアドレス範囲にネットワークアドレス、ブロードキャストアドレスが含まれる場合、割り当て可能アドレスから除外されます。
また、DHCPリレーエージェントを経由しないDHCPクライアントに対して、gateway キーワードによる設定パラメータが省略されている場合にはルータ自身のIPアドレスが通知されるようになっています。
# dhcp scope <scope_num> <ip_address-ip_address>/<netmask>
[except <ex_ip ...>] [gateway <gw_ip>] [expire time] [maxexpire
time]
[設定値及び初期値]
●scope_num
[設定値] : スコープ番号 (1..65535)
●ip_address-ip_address
[設定値] : 対象となるサブネットで割り当てるIPアドレスの範囲
●netmask
[設定値] :
・xxx.xxx.xxx.xxx(xxx は十進数 )
・0x に続く十六進数
・マスクビット数
●ex_ip
[設定値] : IPアドレス指定範囲の中で除外するIPアドレス(空白で区切って複数指定可能、'-' を使用して範囲指定も可能)
●gw_ip
[設定値] : IP アドレス対象ネットワークのゲートウェイの IP アドレス
●time : 時間
[設定値] :
設定値 |
説明 |
1..2147483647 |
分 |
xx:xx |
時間 : 分 |
infinity |
無期限リース |
[初期値] :
・expire time=72:00
・maxexpire time=72:00
◆DHCP予約アドレスの設定
IPアドレスを割り当てるDHCPクライアントを固定的に設定するには、以下のコマンドで指定します。
# dhcp scope bind <scope_num> <ip_address> [type] id
# dhcp scope bind <scope_num> <ip_address> mac_address
# dhcp scope bind <scope_num> <ip_address> ipcp
[設定値及び初期値]
●scope_num
[設定値] : スコープ番号 (1..65535)
●ip_address
[設定値] :
設定値 |
説明 |
xxx.xxx.xxx.xxx |
(xxx は十進数)予約するIPアドレス。 |
* |
割り当てるIPアドレスを指定しない。 |
●type : Client-Identifier オプションの type フィールドを決定する
.[設定値] :
設定値 |
説明 |
text |
0x00 |
ethernet |
0x01 |
●id
[設定値] :
設定値 |
説明 |
typeがethernetの場合 |
MACアドレス |
typeがtextの場合 |
文字列 |
typeが省略された場合 |
2桁16進数の列で先頭はtypeフィールド |
●mac_address
[設定値] : xx:xx:xx:xx:xx:xx(xx は十六進数 ) 予約DHCPクライアントのMACアドレス
●ipcp : IPCPでリモート側に与えることを示すキーワード
◆DHCP オプションの設定
# dhcp scope option <scope_num> <option>=<value>
[設定値及び初期値]
●scope_num
[設定値] : スコープ番号 (1..65535)
●option
[設定値] :
・オプション番号(1..49,64..76,85..87,128..254)または、ニーモニック
・主なニーモニック
router |
3 |
dns |
6 |
hostname |
12 |
domain |
15 |
wins_server |
44 |
●value : オプション値
[設定値] :
何を指定するかはオプション番号で決まります。例えば、”router”、”dns”、”winsserver”は、IPアドレスで指定し、”hostname”、”domain”は文字列で指定します。
1 オクテット整数 |
0..255 |
2 オクテット整数 |
0..65535 |
2 オクテット整数の配列 |
2 オクテット整数をコンマ (,) で並べたもの |
4 オクテット整数 |
0..4294967295 |
IP アドレス |
IP アドレス |
IP アドレスの配列 |
IP アドレスをコンマ (,) で並べたもの |
文字列 |
文字列 |
スイッチ |
"on","off","1","0" のいずれか |
バイナリ |
2桁16進数をコンマ (,) で並べたもの |
※「dns server」コマンドや「wins server」コマンドなどでも暗黙のうちにDHCPオプションを送信することができます。明示的に指定するには、上記コマンドでして指定します。
◆DNSサーバのIPアドレスの設定
DNSサーバのIPアドレスを指定するには、以下のコマンドで設定します。このIPアドレスは、ルータがDHCPサーバとして機能する場合にDHCPクライアントに通知するためや、IPCPのMS拡張オプションで相手に通知するためにも使用されます。
# dns server ip_address [ip_address...]
[設定値及び初期値]
●ip_address
[設定値] : DNSサーバのIPアドレス (空白で区切って最大4ヶ所まで設定可能)
◆WINSサーバのIPアドレスの設定
WINS(Windows Internet Name Service)サーバのIPアドレスを指定するには、以下のコマンドで指定します。
暗黙で、IPCPのMS拡張オプションおよびDHCPでクライアントに渡すためのWINSサーバのIPアドレスを相手に通史するためにも使用されます。
ルータは、このサーバに対しWINSクライアントとしての動作は一切行いません。
# wins server server1 [server2]
[設定値及び初期値]
●server1、server2
[設定値] : IP アドレス (xxx.xxx.xxx.xxx(xxx は十進数 ))
次の「DHCPの設定(その2)」では、DHCPサーバ機能を設定してゆきます。
「DHCPリレーエージェント」 ← 前項 | 次項 → 「DHCPの設定(その2)」
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