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◆HSRP(二重化 その2)

※動作確認は、Cisco2500、Cisco1710、Cisco1720、Cisco1721、Cisco2611、Cisco2650、Cisco3620シリーズのルータ、Catalyst2900、Catalyst2950シリーズのスイッチなどで確認しています。コマンド、出力結果、動作は、機種、IOSのバージョンで異なる場合があります。
 資格取得が就職、転職、派遣に有利なのは確かですが、「資格=即戦力」とは言えません。実機を操作して資格取得と同時に就職・転職・派遣後に求められるエンジニア(仕事・ジョブ・ワークの達人)としての即戦力を養いましょう。



HSRP(二重化 その1)     
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HSRP(二重化 その3)

◆HSRP(二重化 その2)

デフォルトゲートウェイを冗長化するには、以下の方法があります。

●HSRPを使う方法
●VRRPを使う方法

ここでは、「HSRPを使う方法」について説明してゆきます。

 HSRPとVRRPは、どちらもデフォルトルートを冗長化するプロトコルで、ほぼ同じような機能を持っていますが、冗長化を実現するための仕組みや設定、細かな動作は異なります。

 HSRPは、Ciscoが独自に開発したプロトコルで、ベンダー独自の規格であるため、他社との互換性がありません。複数の他ベンダーが、このHSRPと同等なことを可能するために開発したがVRRPです。


 HSRPは、同じグループ内のルータで、1つの「仮想IPアドレス」と「仮想MACアドレス」を共有することで、1つのルータに見せかけます。グループ内で、1台がActiveルータになり、その他のルータがStandbyルータになります。

 ルーティング処理やARP応答は、Activeルータが担当します。デフォルトでルータ同士が、3秒ごとにHelloパケットを交換して、互いにHSRP情報をやり取りしています。このパケットは、UDPのポート番号1985、宛先IPアドレスとして、「224.0.0.2」のマルチキャストを使用しています。

 Helloパケットを受信してから、10秒間、相手からHelloパケットが届かない場合、相手ルータが故障していると判断します。この相手が故障していると判断する時間のことをHold Timeと言います。

相手が故障と判断するとStandbyルータがActiveルータへと切り替わります。


Activeだったルータは、「Init(イニシャルステート)」へと状態が遷移します。

 HSRPでは、以下の状態を遷移してActiveルータ、Standbyルータになります。ダウンした側は、イニシャルステートへの遷移します。

状態 説明
イニシャルステート 初期状態。HSRPのやり取りを全くしていない状態。
ラーニングステート Helloパケットを受信していない状態。
仮想IPアドレスを認識していない。
リスニングステート Helloパケットを受信する状態。
仮想IPアドレスを取得する。
スピークステート 定期的にHelloパケットを送信する状態。
アクティブステート
   or
スタンバイステート
Helloパケットを定期的に交換する。
Activeルータは、仮想IPアドレス宛の通信を処理し、Standbyルータは、待機する。


◆ActiveルータとStandbyルータの選出について

Activeルータは以下のように選出されます。

1.プライオリティ値の高い方がActiveルータに選出される。
2.プライオリティ値が同じ場合、大きいIPアドレスを持つルータがActiveルータに選出される。

 プライオリティ値のデフォルトは、「100」です。つまり、プライオリティ値を設定しない場合は、大きいIPアドレスを持つルータがActiveルータに選出されます。

続きは、次の「HSRP(二重化 その3)」でHSRPを設定してゆきます。


HSRP(二重化 その1)     
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HSRP(二重化 その3)

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