@network Cisco・アライド実機で学ぶ > ICND2実機で学ぶ > 不連続サブネット問題(EIGRP)その2

 Rakuten
@network Cisco・アライド実機で学ぶ
◆不連続サブネット問題(EIGRP)その2

※動作確認は、Cisco2500、Cisco1710、Cisco1720、Cisco1721、Cisco2611、Cisco2650、Cisco3620シリーズのルータ、Catalyst2900、Catalyst2950シリーズのスイッチなどで確認しています。コマンド、出力結果、動作は、機種、IOSのバージョンで異なる場合があります。
 資格取得が就職、転職、派遣に有利なのは確かですが、「資格=即戦力」とは言えません。実機を操作して資格取得と同時に就職・転職・派遣後に求められるエンジニア(仕事・ジョブ・ワークの達人)としての即戦力を養いましょう。



◆不連続サブネット問題(EIGRP)その2

不連続サブネット問題(EIGRP)その1」では、下図のネットワークをEIGRPで構築しました。


Router_Aで、「show ip route」コマンドを実行します。

●「show ip route」の出力
Gateway of last resort is not set

     20.0.0.0/8 is variably subnetted, 2 subnets, 2 masks
D       20.0.0.0/8 is a summary, 00:01:23, Null0
C       20.0.0.0/30 is directly connected, Serial1
D    172.17.0.0/16 [90/40640000] via 10.0.0.1, 00:00:08, Serial0
                   [90/40640000] via 20.0.0.2, 00:00:08, Serial1
D    172.16.0.0/16 [90/40640000] via 10.0.0.1, 00:00:08, Serial0
                   [90/40640000] via 20.0.0.2, 00:00:08, Serial1
     10.0.0.0/8 is variably subnetted, 2 subnets, 2 masks
D       10.0.0.0/8 is a summary, 00:01:23, Null0
C       10.0.0.0/30 is directly connected, Serial0

 上の網掛けの部分から分かるように、「172.16.0.0/16」、「172.17.0.0/16」ネットワークが、等コストバランシングするようになっています。

その理由は、

Router_Bから「172.16.0.0/16」、「172.17.0.0/16」の経路情報が

Router_Cから「172.16.0.0/16」、「172.17.0.0/16」の経路情報が


 EIGRPは、VLSMに対応しているので、ルーティングアップデートの情報の中にサブネットマスクの情報が含まれます。

 しかし、RIPと同様に、EIGRPにおいても、サブネットを自動的にクラス境界で集約してしまうため、不連続サブネットの問題が発生してしまいます。

 そのため、Router_Aにとって、「172.16.0.0/16」、「172.17.0.0/16」のネットワークは、同じ距離で2つの方向にあると学習してしまうことになるのです。

 EIGRPにおいても、自動集約機能を無効にすることができます。自動集約機能が無効にすると、全てのサブネットが報告されるようになります。

下記のコマンドを追加してRIPv2で自動集約機能を無効にするように設定します。

●Router_Aにて
Router_A(config)#router eigrp 100
Router_A(config-router)#no auto-summary

●Router_Bにて
Router_B(config)#router eigrp 100
Router_B(config-router)#no auto-summary

●Router_Cにて
Router_C(config)#router eigrp 100
Router_C(config-router)#no auto-summary

Router_Aで、「show ip route」コマンドを実行します。

●「show ip route」の出力
Gateway of last resort is not set

     20.0.0.0/30 is subnetted, 1 subnets
C       20.0.0.0 is directly connected, Serial1
     172.17.0.0/24 is subnetted, 4 subnets
D       172.17.1.0 [90/40640000] via 10.0.0.1, 00:00:13, Serial0
D       172.17.0.0 [90/40640000] via 10.0.0.1, 00:00:13, Serial0
D       172.17.3.0 [90/40640000] via 20.0.0.2, 00:00:06, Serial1
D       172.17.2.0 [90/40640000] via 20.0.0.2, 00:00:06, Serial1
     172.16.0.0/24 is subnetted, 4 subnets
D       172.16.0.0 [90/40640000] via 10.0.0.1, 00:00:13, Serial0
D       172.16.1.0 [90/40640000] via 10.0.0.1, 00:00:13, Serial0
D       172.16.2.0 [90/40640000] via 20.0.0.2, 00:00:06, Serial1
D       172.16.3.0 [90/40640000] via 20.0.0.2, 00:00:06, Serial1
     10.0.0.0/30 is subnetted, 1 subnets
C       10.0.0.0 is directly connected, Serial0

こんどは、全てのサブネットがルーティングテーブルに表示されました。

 全てサブネットが表示されましたが、まだ問題があります。それは、全てのサブネットを扱うということは、ルーティングテーブルのサイズが大きくなりすぎてしまうことです。

 これでは、クラスレスルーティングのメリットを生かすことができません。ルート集約できるところは集約すべきです。上のルーティングテーブルは、まだ、集約することでルーティングテーブルのサイズを小さくすることができます。

この続きは、「不連続サブネット問題(EIGRP手動経路集約1)」で説明してゆきます。

不連続サブネット問題(EIGRP)その1」 ← 前項 | 次項 → 「不連続サブネット問題(EIGRP手動経路集約1)





<ネットワーク資格の練習問題に挑戦>
CCNA練習問題に挑戦!(650問)
Network+練習問題に挑戦!(393問)
テクニカルエンジニア(ネットワーク)試験
◆Cisco実機で学ぶ(CCNAルータ編)

ルータの概要・基本操作・設定1 (17項目)
ルータの概要・基本操作・設定3 (22項目)
IGRP・EIGRPの設定 (18項目)
アクセスリスト・ACLの設定 (14項目)
NAT・DHCPの設定 (8項目)
ルータの概要・基本操作・設定2 (17項目)
RIPv1・RIPv2の設定 (14項目)
OSPFの設定・デフォルトルートの伝播(16項目)
WANの設定 (10項目)
ARP・RARP・Proxy ARP(12項目)
◆Cisco実機で学ぶ(CCNAスイッチ編)

スイッチの基本操作・設定 (14項目)
VTP・スパニングツリーの設定 (12項目)
MACアドレスの管理・VLANの設定 (12項目)

◆アライドテレシス実機で学ぶ

基本操作・設定 (11項目)
OSPFの設定 (9項目)
ポリシールーティング・VRRPなど (12項目)
VLAN・マルチホーミング・RIPの設定 (10項目)
STP・ポートトランキングなど (14項目)

<関連メニュー>
CCNA実機で学ぶ
CCNP実機で学ぶ
CCENT(ICND1)実機で学ぶ
ICND2実機で学ぶ
SDMで設定する(Cisco実機で学ぶ)
CCENT・CCNA無線実機で学ぶ
アライドテレシス実機で学ぶ
TCP/IP入門・無料ネットワークツール
PLCでホームネットワーク構築

Copyright(c)2006- @network Cisco・アライド実機で学ぶ All rights reserved.