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◆マルチエリアOSPF(NSSA外部LSA:LSAタイプ7

※動作確認は、Cisco2500、Cisco1720、Cisco1721、Cisco2611、Cisco2650、Cisco3620シリーズのルータ、Catalyst2900、Catalyst2950シリーズのスイッチなどで確認しています。コマンド、出力結果、動作は、機種、IOSのバージョンで異なる場合があります。
 資格取得が就職、転職、派遣に有利なのは確かですが、「資格=即戦力」とは言えません。実機を操作して資格取得と同時に就職・転職・派遣後に求められるエンジニア(仕事・ジョブ・ワークの達人)としての即戦力を養いましょう。

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◆LSAタイプ7(NSSA外部LSA)

 LSAタイプ7は、NSSAAS外部LSAとも言い、NSSAエリア内のASBRによって生成されます。タイプ7LSAは、NSSAエリア内だけにフラッディングされます。そのためNSSA内のABRがLSAタイプ7をLSAタイプ5に変換してOSPFドメイン内に通知します。

NSSAとは、外部ネットワークを接続できるようにしたスタブエリアのことです。

 スタブエリア内には、ASBRを配置できないという制限があります。スタブエリアにASBRを配置できるようにしたのがNSSAです。

 NSSA内に配置されたASBRはLSAタイプ5ではなく、LSAタイプ7を送信します。LSAタイプ7は、別のエリアには、流れません。

そこで、NSSA内のABRは、

LSAタイプ7(NSSA内から) → LSAタイプ5(OSPFドメイン内へ)
                 (変換)

タイプ7のLSAをタイプ5のLSAに変換してフラッディングします。



 LSAタイプ7で通知される情報は、非OSPFネットワークのネットワークアドレス、サブネットマスク、メトリック、転送アドレスです。

※転送アドレス(Forward Address)には、「0.0.0.0」もしくは、転送先のネクストホップアドレスになります。




◆LSAタイプ7を確認する(その1)

LSAタイプ5のネットワークLSAを確認するには、「show ip ospf database nssa-external」で確認できます。

Router#show ip ospf database nssa-external

マルチエリアOSPF(NSSA設定)」で紹介するネットワークを利用して、確認してみます。

LSAタイプ7をRouter_Fで確認します。



Router_F上で「show ip ospf database nssa-external」コマンドを実行します。

●Router_F上での「show ip ospf database nssa-external」コマンドの実行結果
Router_F#show ip ospf database nssa-external

       OSPF Router with ID (192.168.65.1) (Process ID 1)


                Type-7 AS External Link States (Area 1)

  Routing Bit Set on this LSA
  LS age: 34
  Options: (No TOS-capability, No Type 7/5 translation, DC)
  LS Type: AS External Link
  Link State ID: 0.0.0.0 (External Network Number )
  Advertising Router: 172.21.0.1
  LS Seq Number: 80000001
  Checksum: 0x4CA2
  Length: 36
  Network Mask: /0
        Metric Type: 2 (Larger than any link state path)
        TOS: 0
        Metric: 1
        Forward Address: 0.0.0.0
        External Route Tag: 0

  LS age: 1270
  Options: (No TOS-capability, Type 7/5 translation, DC)
  LS Type: AS External Link
  Link State ID: 192.168.65.0 (External Network Number )
  Advertising Router: 192.168.65.1
  LS Seq Number: 80000001
  Checksum: 0xA08B
  Length: 36
  Network Mask: /24
        Metric Type: 2 (Larger than any link state path)
        TOS: 0
        Metric: 100
        Forward Address: 172.21.0.2
        External Route Tag: 0

 LSAタイプ7(NSSA外部LSA)から計算されたルートは、ルーティングテーブル上で、「N1」もしくは、「N2」で表示されます。

Router_Fのルーティングテーブルを表示します。

●Router_F上での「show ip route」コマンドの実行結果
Gateway of last resort is 172.21.0.1 to network 0.0.0.0

O IA 172.19.0.0/16 [110/1582] via 172.21.0.1, 00:08:03, Ethernet0/0
O IA 172.18.0.0/16 [110/3144] via 172.21.0.1, 00:08:03, Ethernet0/0
C    172.21.0.0/16 is directly connected, Ethernet0/0
O IA 172.20.0.0/16 [110/1572] via 172.21.0.1, 00:08:03, Ethernet0/0
C    192.168.65.0/24 is directly connected, Loopback0
     192.168.36.0/32 is subnetted, 1 subnets
O IA    192.168.36.1 [110/1573] via 172.21.0.1, 00:08:03, Ethernet0/0
     192.168.34.0/32 is subnetted, 1 subnets
O IA    192.168.34.1 [110/1573] via 172.21.0.1, 00:08:03, Ethernet0/0
     192.168.35.0/32 is subnetted, 1 subnets
O IA    192.168.35.1 [110/1573] via 172.21.0.1, 00:08:03, Ethernet0/0
     192.168.33.0/32 is subnetted, 1 subnets
O IA    192.168.33.1 [110/1573] via 172.21.0.1, 00:08:03, Ethernet0/0
O*N2 0.0.0.0/0 [110/1] via 172.21.0.1, 00:08:03, Ethernet0/0

「N1」、「N2」になるのかは、再配送の設定時にメトリックタイプ「metric-type」を指定で決まります。

メトリックタイプを1で設定すると、「N1」に、2で設定すると「N2」になります。


 次の「マルチエリアOSPF(マルチエリア構成例)」では、複数のエリアで構成されるOSPFネットワークと非OSPFネットワーク間の接続を行うネットワークを構築します。



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